つゆり映え

- 妖怪が文字を並べてる自室 -
采梅(あやめ)は色彩でもそうだったけど、その名は彼がその場で思いついただけの名でありながら彼を彼たらしめるたった一つの名で、自由の象徴
己が本当の名ですら己を示すものでないことに幼い頃から傷ついて生きてきたし、常に誰かの影を重ねられてきた彼にとっては「采梅」は唯一自身を示すもので、「采梅」として出会った人々もものも彼にとって唯一

#天涯秘隣