つゆり映え

- 妖怪が文字を並べてる自室 -
千瀬くんは松乃ちゃんから聞く四魂の話がたいへん好きだったりする
松乃ちゃんから絵に込められた願いや祈りを聞いて、自分も直霊の絵師だったらな~って歯がゆく思いながらも、それでも当時絵を描いた絵師へ自分なりに思いを馳せたり考えをめぐらせたりする時間が好きな子
絵の収集をしては松乃ちゃんに「これには四魂が宿っているか?」と聞いたりしてるらしい
好きになった絵師が故人であれば、御家の力を活用して絵師のお墓の在り処探し出して綺麗に弔い直したりするし、収集した絵も自分で手入れしたりする
ちなみに千瀬くんはこんな子なので四魂に好かれやすいらしく、「こやつ、わしらが見えておらぬのか」「だというのに丁寧に手入れなどして。愛い子よの」「どうやら我らが主の弔いもしてくれているとか」「ふふ。叶うことなら、この子の願いを聞いてやりたいものよ」て四魂ネットワーク内で言われてたり、松乃に顕現されて少しの自由が与えられた時には、千瀬くんの周りに集まって「本当に見えぬのかの?」て寄り添って見つめてたりするらしい
話は飛ぶけど、「君の声」に出てくる「さかい美術館」は千瀬くんの子孫が作った美術館という裏設定がある畳む
千瀬(ちとせ)くんの話をしたいのでしてもいいか!?!? いいよ!!

千瀬くんは琳也の甥であり松乃ちゃんの婚約者でありやんごとなき身分の15歳の少年!!!!
2巻書き下ろしで琳也が藤仁への手紙に書いてた「甥」とは千瀬くんのこと!
年端もいかぬ頃から父とその弟である叔父・琳也から多大な影響を受けたこともあって、(まつりごと)よりも絵画、和歌、能楽、茶道等への造詣を深めることの方が好き!!
血の繋がる琳也のように絵の才はなかったけど、自身にできないからこそ絵師を生業とするものを尊敬していて絵師への金銭的援助は惜しまない
藤仁とは一族の関係上では従兄弟にあたるも、絵師である藤仁のパトロンをしているよ
藤仁にとっては弟みたいな存在だけど、千瀬くんにとって藤仁は従兄弟である前に尊敬の念を超越した神様みたいな存在で、今風に言うと藤仁推し過激ファンなのかもしれない(それがバレないように藤仁の前ではツンツンツンツンしてるよ幸之介かな???)
ゆえに、藤仁の研ぎ澄まされた以前の画風を変えるきっかけを与えあまつさえ藤仁の文にたびたび出現する芦雪くんの存在が気に入らなかったりする
のちのち芦雪くんのパトロンもするんですけどねこの子なんなんだろう本当に
芦雪くんにとって、千瀬くんも可愛い可愛い弟みたいな子です
もちろん藤仁や松乃ちゃんにとっても可愛い従兄弟
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天涯本編でもちょこちょこ明示されてるけど、采梅と藤仁&松乃兄妹は一族的にも血縁関係にあるもののどれくらいの近さなのかはまだ明確に書けてないゆえ、いつか明かせる日が来たらいいな~と思いつつ
色彩ではもう先に出しちゃってた
逆に、松乃ちゃんは小さな頃からやむを得ず両親(綾信ときく)に屋敷の中に閉じ込められるようにして育てられたので、特定のひとたちに顔が割れてない
ゆえに、前髪あげて絵屋に立っても問題ないという設定があったりします
隣に野菊殿もいますしおすし
#天涯秘隣
そういえば、藤仁は七三分けの長め立ち上げ前髪ですが、何故わざわざ片目が隠れるような前髪の長さかと言えば、江戸にいる特定の人に顔を悟られないようにするためだったり
本来、成人してる人間は前髪ないんだけどね、すまんねファンタジーだからねこれはね……って言い聞かせながらキャラデザしてた初期
#天涯秘隣
芦雪くんも藤仁も長命ではないけど、ふたりとも「天涯比隣」の約束だけにすがって、約束に生かされて、これまでもこれからも人生歩んでいくんだろう
「君と」「お前と」交わした約束が、死ぬことを許してくれない
#天涯秘隣
狩野家のひとたち
#天涯秘隣

・元信 ←New!
 ┗狩野派二代目。幼名は四郎二郎。狩野派の技を日ノ本中に知らしめた。当時敵対していた土佐派の娘を嫁に迎え、朝廷とも縁を結んだすごいひと。

・永徳(州信(くにのぶ)) ←New!
 ┗狩野派四代目。早熟の天才で夭逝の絵師(享年47)。唐獅子図屏風が代表作。守信のじいちゃん。死因は過労死。

・探幽(守信)
 ┗狩野派六代目。自由をもとめ、また狩野派の絵に「空間」という概念を植えた永徳の再来。生きて会ったことはないじいちゃんを敬愛している。師匠(今は幽霊になってる)はじいちゃん。
じいちゃんが彼の世界の全て。
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藤芦が藤芦になったあとの雷雨の過ごし方、藤仁がやっぱり一生怯えてるから、芦雪くんがそばにいるのは変わらない
黙って背中や頭を撫でてあげるし、一緒にひとつの布団に入って、抱きしめて髪を梳きながら「大丈夫。大丈夫だからな」ってささやく
癇癪が酷ければえちちするだろうけど、藤芦になる前とは違って最終手段になる
#天涯秘隣
藤仁と園芸趣味

藤仁は草花図を描くうえで、自分で母屋の庭の花の世話をしたり、尋夢庵の水仙や藤の花の世話もしたりして草花の特徴を目と手で得てるんだけど、実質は園芸趣味といっても過言ではない
撫子の花の状態が悪かった時は鉢に植え替えて甲斐甲斐しく世話をしたり、気に入った花にはたまに名前をつけたりしているほどの熱の入れよう
ちなみに、土いじりするので虫は全く苦手ではないし可愛いと思ってる節はあるけど、自室に戻って一息ついた時、どこからか入ってきた芋虫が文机のうえに\コンニチワ/してたりした時は一瞬息止まったりしてる
不意打ちに弱い男畳む

#天涯秘隣
わけあって流屋の母屋の間取り図を作成した……とても雑……
普通に当時の家の造りしてないし、琳也の出生の兼ね合いで武家屋敷風の造りになっている、あくまで風
そして物語ファーストな造り……
資料とかとにらめっこして考えたけど、間取り図って難しいな……
#天涯秘隣

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1巻のコピーは、個人サイトにも載せてるあれです
「この想いが、依存(つみ)だとしても。」です
1巻は互いのひとりよがりの想いにすれ違う話メインだったけど、2巻でようやく藤芦になるので、1巻のコピーとも繋がるようなものにした
「藤仁(芦雪)に向ける想いは、依存だと分かっている。けれど、ともにいたいと願うことだけは、はたして赦されるだろうか」みたいなニュアンス
藤仁も芦雪も、願ってることはいつだってささやかな幸せなんだね
#天涯秘隣
作中に出てくる「怪画絵師と墨愛づる姫君」のモデルになった二人の人物と、それを書いた人間と、そもそもその話を書き手に読み聞かせた人間がこれで出揃ったわけです
最新話更新したの先月なのに言うの遅くない???
#天涯秘隣
定期的に思い出してはひとりでふふ……ってなってるネタ、芦雪くんのくしゃみ問題
芦雪くんが何かの拍子に人前でくしゃみをしてしまう時、「べっくしょい!」か「へくちっ」の2択になるんだけど、幸之介は「べっくしょい!」しか知らない
藤仁の前では押し殺すように可愛らしく「へくちっ」てくしゃみする芦雪くんを見て「こわ……」ってなる幸之介
#天涯秘隣
芦雪くんは出会った全ての藤仁を愛しているけど、恋焦がれ続けているのは天涯の藤仁ただ一人だよ
色彩の藤仁はそれを歯がゆく思っているし「同じ自分のはずなのにどうして芦雪は“俺自身”を見てくれないんだ」って思ってる節はある、かわいそう(他人事)
天涯と色彩において今後芦雪くんが直面するであろうこととして、「テセウスの船」問題がある
芦雪が望み実行して得た結果(藤仁)は本当に芦雪が好きになった藤仁なのか?というアレ
藤芦のキスの日メモ
共依存セフレ時代の藤芦は、もう互いの息を吸い合う以外の選択肢がないような、それ以外に息の仕方や秘めた想いのぶつけ方が分からなくなってしまった余裕のないキスばかりしている
なので、この頃の二人のキスはひどく荒々しいしお互いに縋りついてるし執着的
一方、想いが実ったあとの藤芦は、これまで伝えられなかった分を埋め合わせるように募る恋しさや親愛をたびたび伝えたがるようになるので付き合う前よりもキスの回数が増えるし、ちゅっちゅしてる時間は長くなる
ただ触れるだけ、啄むだけの軽めなものが多め
「藤仁、前よりしたがるようになったな」「それは君もだろう」「ふふっ、そうかもな」ってキスの合間でこしょこしょ話したりするし、したくなったらするので場を選ばない畳む

えーん早くこの辺のSS書きたーい!!!
#天涯秘隣  
藤仁は江戸で芦雪に出会う1年前までは兄弟子である藤之進と大変ただれた不適切な関係(セフレ)を結んでいたし、芦雪くんは芦雪くんで幸之介とじゃれ合いにも似た不適切な関係(セフレ)を築いていたよ
#天涯秘隣
四魂の名の命名規則といえば、藤仁の四魂は「水」に関係する漢字が入ってるし、守信の四魂は「色名」だよ
なので芦雪くんの四魂は基本「色名」だけど、藤仁のために生み出した四魂だけは「魔を払うもの」に関係する漢字が入っている
#天涯秘隣
四魂は絵に宿り形代として絵に依存している異形なので、絵が存在している限り過ごす時はほぼ永遠
どうしたって主である直霊の絵師たちに置いていかれてしまう存在
守信の四魂たちは守信が息を引き取る時に後を追いたがったけど、守信がそれを許さなかった
#天涯秘隣
天涯は出会って別れてまた出会ってを繰り返す流転の物語なので、芦雪くんによる藤仁の筆おろしは本編軸としてありえない話ではない
酒を飲むとその人の本性がわかる、とはよく言ったものですが、芦雪くんは本編にもあるように酔っ払うと誰彼構わず抱きついては甘えます
そして気がついたら寝ている
芦雪くんの場合、日頃は周囲に気を配っていて周囲から甘えられる立場であること、そしてその出自から義両親にも気をつかっていることから、本当は甘えたくてもひとに甘えられない質です
酒を飲むことでそれが解放されているというアレ
京にいた頃、その悪癖を知っていた幸之介は、絶対に芦雪と他人だけで飲ませるようなことはしなかったし、必ず自分のいるところでのみ酒を飲ませていたよ、後処理できるからね畳む

#天涯秘隣
第二十二筆「巡逢」の百日紅(さるすべり)
尋夢庵に植わっている百日紅の描写は暗喩
季節の流れと花言葉を使用してる感じ

・雄弁
・愛嬌
・潔白
・あなたを信じる

花房が落ちることで、その意味が転じるというアレ

#天涯秘隣
第二十筆「澪標(みおつくし)」の意味

芦雪が「どの自分を自分として定めて進むのか」の指標としての“澪標”の意味と、「身を尽くすほどの芦雪の願い」の意味と掛けている
今後、芦雪は「御用絵試とゆかり」もしくは「藤仁」のどちらかに(文字通り)身を尽くすことになる

#天涯秘隣
芦雪の印籠(いんろう)三椏(みつまた)の花

三椏の花、江戸時代では紙の材料や縁起の良い花として広く親しまれていましたが、作中にもたらすモチーフの意味としては、
・壮健
・親子の絆
・永遠の愛
・春の訪れ
の四つ。大半が花言葉からの引用

#天涯秘隣
芦雪の外見と認識

芦雪は己の外見の特徴でもある「雪のように白い肌とやや大きな瞳」が少しコンプレックス
当時、器量良しとされた外見の特徴は「切れ長の瞳」であり、そして「白い肌」はそもそも女性が憧れるもの。自身の外見は、“人々の普通”から逸脱しており、その事実に不安と恐怖を抱いている
藤仁の外見は、芦雪にとって憧れと“理想的な普遍”そのものであるため、本編中で芦雪視点で語られる藤仁の外見は基本美しく描かれてる

#天涯秘隣
芦雪の性感帯の要因

芦雪くんと藤仁くんの肉体関係が始まった時に芦雪くんの乳首が既に敏感になってたのは、性自習の過程で幸之介に開発されてたからだし、尻がやわかったのも幸之介に途中まで開発されかかってた名残

#天涯秘隣
藤仁の髪と着物の色

藤仁の髪はおろすと腰上までの長さがあるけど、そこまで伸ばしている理由としては「願掛け」のため
着流しの色が青褐色なのも「(かち)」と「勝ち」を掛けていて、勝負事に通じ武家身分では縁起がいいとされているためです
彼が髪を切るとしたら、それは本懐を遂げた時になる

#天涯秘隣
藤仁と古傷

藤仁の左手首には引きつった古傷がある
今はもう四魂の力もあって塞がっているけれど、時折、当時のことを思い出して苦しむ日がある
それをそばで見て知っている松乃は、藤仁にできた古傷も、彼が深い心の傷を負ったのも、全て自分のせいだと思っていて、自分は幸せになってはいけないと思っている節がある
その分、他者の幸せを何よりも願っているし、芦雪とは違ったベクトルで他者に尽くしてしまう
最近は、藤仁が芦雪の隣で笑えるようになったことを誰よりも喜んでいる

#天涯秘隣