つゆり映え

- 妖怪が文字を並べてる自室 -
「いとし、いとしと言ふ心」覚書

頒布用として深海さまに描いていただいたあの麗しい藤芦絵をネット上に掲載できる期限が差し迫っている……ウーーーッやだやだやだ変えたくない変えたくない!!!!!!ヤーーーーッ!!!!!とソファの上や床上で赤ちゃん返りをしながらだだをこねること半月、ようやく重い腰を上げぐずる幼女精神をなだめながらお茶濁しイラストに着手しました。いつもながら遅すぎ。
描いたモチーフとかこういうのあったらいいな~て考えたことをちまちま記していきます。馬鹿なので自分の行いをすぐ忘れるんだ俺は。

タイトルについて
タイトル「いとし、いとしと言ふ心」につきまして、こちらは江戸時代の寄席芸人、都々逸の歌「戀(こい)という字を分析すれば 糸し糸しと言う心」から引っ張ってきました。本家は「糸し、糸し」だけど今回はひらがな。「糸し」と「愛し」を掛けています。「糸し」は芦雪の心、「愛し」は藤仁の心なのかもしれない。
“戀”とは、からまって簡単にほどけない糸のように心が断ち切れず、どうしようもなく心惹かれ想ってしまうことを指すようで、“戀”はなんか……にっちもさっちもいかない藤芦だな……孤悲というより恋……恋というより戀……になってこれにしました。


モチーフについて
タイトルが決まったところで、さぁ描くぞ!!顔面しか描けんけど!!とイラストに着手。まずは電池0%のあいぱよとあぽぺんの充電からです。どうして……。
充電している間、「Web版の表紙だし変えるタイミングが4章以降なんだから、結ばれそうで結ばれない絶妙なバランスのものを描きたい……無理だが……??深海さま助けて……」を100億回繰り返しながら考え、うんとこしょ、どっこいしょ、それでもかぶはぬけませんという脳内ナレーションに耳を傾けながら要素を抽出しました。

・芦雪:≒読者であるため、目線は画面側
・藤仁:過去から現在において一貫して芦雪への盲信と依存があるため、目線は芦雪
・水鏡:触れそうで触れられない、見えそうで見えない(映っているのは自分自身)という、いわば藤芦の精神的な関係性
・朝顔:絡みつき、縋ってしまう心

なんか……いけるんじゃない……!?!?になった百合、結局画力問題でいけなかったんですけどこの要素をとにかくイラストに入れこむことにしました。
早くも洞察力鋭すぎ名探偵フォロイーが汲み取って下さっててびっくりしている。びっくりしすぎていれたばかりのコーヒー流しに流してた。どうして……(2回目)。
とにもかくにも、以上を踏まえて描いたので、構成は「“藤仁と朝顔が描かれた絵”に芦雪が触れているけれど、藤仁は絵なので触れることができずただいたずらに水面が波紋を広げるだけの図」になっているはず。画力問題でそんな感じに見えない。藤芦が手を合わせて波紋できてるな~~あと朝顔あるな~~みたいなイラスト。ばかやろう。
ちなみに、朝顔は藤仁のモデルである鈴木其一の代表作「朝顔図屏風」の模写。

以上おわり!畳む

#覚書