つゆり映え

- 妖怪が文字を並べてる自室 -
トウジンカグラ最新話拝読してからの思考整理

トウジンカグラ最新話を拝読してから、自分の浅学な思考を回して色々と言葉の意味、行動の意味、記憶の意味を考えたりしては、物語の先々や語られぬ過去に思いを馳せている
以前𝕏でだったか、「紅蓮さんという存在は、生きた者死んだ者を炉にくべて外法で鍛えてできた刀」であり、「ほむらくんの今の口調はそのくべた有象無象老若男女が混ざりあってできている」、「辰砂さまが病に伏せってからは御山に送られる亡き民草が増えた」、「飾さんはずっと炉に燃料をくべ続けている」、「七宝に不当に入り込んだ人間やら罪人やらがいなくなろうと別に誰も気づかないし困らない」などのニュアンスの呟きを拝見したような幻覚だったかがずっと頭の片隅に残ってて……
前話の刻さんの回想、そして今回の最新話の御山のシーンで、ほむらくんの中に入り込んできた混沌とした思考が開示された時、「あぁ~~!!!」ってそれらが全部繋がったような気がしたんですよね……気がしただけで何もわかってないんですけども
その謎と謎を繋ぐきっかけができたのも、七宝の闇も何も知らない無垢な七宝キッズおよび小六太くんの視点を通して話が進んでいたからで……
小六太くんの過去(千種ちゃんのこと等)は物語の謎を紐解くための一つのキーになっているし、小六太くんがほむらくんとこれまで築いてきた関係性と、フィルターのないほむらくんへの眼差しが、トウジンカグラの登場人物の中でもっとも読者目線に近いからこそ、すんなりこのひらめきというか「あれはこういう事だったのか? これからこれに繋がるのか?」っていう考えが浮かんで頭に入ってきたんだろうなって……
とはいえ、何がどうなって物語のボスとされる飾さんのもとへ区切りをつけに行くのかとか、何故七宝が燃えてしまうのかとか、氷雨くんと心を通わせ、フジの里へ行くことになるのは何がきっかけになるのか(というかそもそもちりつもなのか)、知りたい疑問は募るばかりで、先が読めなくて本当に次の更新が楽しみでしかない……!!!!!
というか物語の構成が本当にお上手なんだよな……メインとなるほむらくん氷雨くんを取り巻く周囲の方々にもきちんと人生があって、過去があって、行動に理由があって、だからこそ物語に厚みが出ていて、皆キャラが立っている……
知り合いの方が「美味しいご飯は『米がたつ』というけれど、上手いひとの文章はまさに『言葉がたっている』」とおっしゃっていたことがあって、カサネさんはまさにそうなんだよなぁ……ってしみじみ思っている
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