つゆり映え

- 妖怪が文字を並べてる自室 -
2巻の書き下ろし短編でめっちゃヘキなところ
共依存が始まった時に藤仁が考えてたこと
あまりに芦雪くんを神聖視しすぎやろ芦雪くんが藤仁にとっての「神さま」とはいえ

荒れ狂う情を御することもできず、藤仁が不意に涙をこぼすと、芦雪は驚いたように目を見開いて。かと思えば、彼は藤仁を組み敷き、触れるだけの口付けをいくつも落とした。
 ——泣きたいときは泣けばいい。俺に甘えていい。……俺の前でだけは、我慢するな。
 彼の放つ言葉ひとつひとつが、甘美な毒のようだと思った。藤仁のうえで淫らに細い腰を振る姿が、藤仁の穢れた白濁を一滴とこぼすことなく、腹中に受け入れる姿が、何故か慈悲深く見えた。

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